適当魔法少女・りおん!!

「それじゃぁ、私達も行きますよ――」


本当に3年生――と「疑わしい」低身長に幼い風情のエリザベスが宙に浮き、上昇しながら姿を消すと、彼女に続いて次々と魔法少女となり、旅立つクラスメイト達――。


「ひばり、クラッシャーりおん、先に行くぜ――」


キャサリンが「気を利かせて」言い、隣に控える同国の、物静かでお嬢様風なドロシーと空に消える――。


残される、ひばりとりおん――。


「りおん、変身のネタは、アレで――」


横目でりおんに意思を伝える――。


「わかった、ひばり――アレだね――」


ステッキさん、月下美人を空に掲げる二人――。




『トリガーオンっ――』


こんな時に――いや、こんな時だからこそ「いつも通り」に――。


ステッキさんも、月下美人も粛々と変身シークエンスを進行する――。




誰もいなくなった屋上は、降り注ぐ太陽の光が照射され、少女達の存在を蒸発させ、いつもの寂しい日常を紡ぐ――。




「表組、裏組の皆さん、活動限界の高軌道で迎撃してもらいます――」


あの「進路指導室」から全員に、鏡花の指示が伝わる――。


進路指導室は、監理局の分室――。

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