適当魔法少女・りおん!!
りおんさえ、生まれてくる自分の子供の様に、優しい瞳で見つめ、鏡花は問う――。
「そ、それは――あの、勘というか――」
「謝らなくてもいいのよ――」
「そう――――女の子か――」
りおんの「予言」に頷き、感慨に耽る鏡花――。
運命の環、輪廻転生、定め――鏡花から醸し出される表情から垣間見え、消えてゆく念――。
女の悦びと覚悟を、鏡花の表情から読み取ったりおんの魂が震えた――。
「いけない、すっかり話し込んでしまったわ――」
「じゃあ、りおんさんのクラスに案内するわね――」
進路指導室を出て、鏡花を先頭に4階を目指す――。
4階に1年生、3階、2階と下る毎に学年が上がる――1階に、事務局、職員室や幾つかの選択授業の教室がある――。
鏡花の「神々しい」背中を追いながら、学院資料のファイルを鞄にしまうりおん――。
「げっ――――」
「どうかしたの――」
「な、何でもありません――」
振り返って訊いた鏡花に慌てながらも、りおんは平静さを取り繕う――。
再び前を見据え、歩き出す鏡花――。