適当魔法少女・りおん!!

「えっと、残虐少女――――」


「りおーーんっ、世の中には知らなくていい事もあるぞ――」


冷や汗を流すステッキさんを見て、りおんは察し、それ以上の「深追い」を避けた――。


「んーっ、腑に落ちない点は色々あるけど、今日のところは棚上げにしておこう――」


「すまんな、りおん――」


「それにしても、10月から鏡花先生は産休に入って、後任はいつも授業を中断させられていたお爺ちゃん先生が就くなんて、何かテンションが下がるなぁ――」


「まぁ、あの爺さんも少なからず監理局とは関わりがあるからな、心配はないだろう――」


「ちょっと厳しかったけど、鏡花先生の方がいいなぁ――」


「ごねるな、りおん――ここは鏡花の出産を皆で喜ぶべきところではないか――」


「そう、それでクラスの皆で千羽鶴折ったり、寄せ書きでもしようかって話になってるんだよ――」


「それは素晴らしいではないか――きっと鏡花も喜ぶぞ――」


「だよねぇ――んじゃこの計画、リンスとひばりに進めようって明日言おうっと――」


「そうだな――」


りおんの魂の高揚に反応してか、雲の切れ間から太陽の閃光が照射され、束の間、この世界の不安定で不純な「感情」を蒸発させた――。

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