適当魔法少女・りおん!!
ステッキさんを振り回し、意志疎通を試みるりおん――しかし、それは叶わない――。
『解除コード入力――』
『解除コードが承認されました――』
「りおんさん、落ち着いて下さい――」
ステッキさんから「すうっと」這え出たタブレット画面からエレノアが現れ「華麗」に言う――。
「エレノア先生、これはどういう事なんですか――――」
「申し訳ありません、りおんさん――事前に私が把握していなかったとはいえ、全ては魔法評議院が下した決定です――」
「でも――――」
「従って下さい――」
食い下がるりおんに、権威がかり、冷えた声色のエレノアが「子供」を諭した――。
『マジカルリンク強制解除プログラム、インストール――』
「こ、こいつは手強いプログラムだな――すまんがりおん、いつまで持ち堪えられるかわからんぞ――」
必死に抵抗するステッキさんのしかし、心許ない本音に、りおんの不安は加速する――。
『プログラム遂行率――70パーセント――』
「御姉様、こんなやり方はあまりに横暴ではありませんか――」
堪らず声を荒げ「介入」するリンスロット――。
「リンスロットさん、唐突とはいえ、これは魔法監理局の上部組織である魔法評議院の総意と決定です――魔法少女にある程度の権限があるとはいえこの場合、何を選択し受け入れるか――賢明なあなたならおわかりの筈ですね――」
「くっ――」