適当魔法少女・りおん!!
静寂――――教師が去って「もう」1分が経過――。
「表へ出ろっ、こまっしゃくれロンドン女っ――」
「望むところですわっ――テキサスの田舎娘っ――」
待ってましたと歓声、奇声を上げるクラスメイト達――。
勢い良く引き戸を開けるキャサリン――続いてリンスロットが、ひばりに目配せして教室を出てゆく――。
「りおんさん、私達も行きますよ――」
「えっ――」
鞄から弁当箱を取り出し、空腹を満たそうと意気込んでいたりおんは、ひばりの誘いに拍子抜けした声を吐き、同時に「あぁ、やっぱり」と面倒に巻き込まれた想いを表情に滲ませた――。
「ひばり様、行くって何処に――」
「まぁまぁ――」
りおんの手を、ひばりらしからぬ強引さで引っ張り、キャサリンとリンスロットを追う――。
「私、審判で、何かあった時の仲裁役でもあるの――」
何処にも逃げ場はないのよ風な、複雑怪奇な表情で、自らの役目を説明し、りおんにも同じ役割を負わせようと「画策」するひばり――。
「一人より、二人の方が何かと都合がいいと、りおんさんも思うでしょう――」
ひばりが、「詰め寄る」――。