適当魔法少女・りおん!!
「いやぁ、ひばり様――わたしがいても、何の役にも立たないと思うけどなぁ――」
「私の言う事が聞けないのかしら――」
豹変したひばりが、「例の」物をりおんに差し出す――。
「蘭塾送り――」
冷徹なひばりの指示――。
「申し訳ありません、ひばり様――わたしが間違っておりました――」
素直にりおんは「降伏」した――。
満足げな笑みを浮かべるひばり――。
「んで、ひばり様、あの二人ってそもそもそんなに頻繁にやり合っているの――」
「そうねぇ、今まで6戦して、全て引き分けかしら――」
「それって、ひばり様のその時の気分でどうにでもなるって事じゃぁ――」
「あらあらりおんさん、そうは言ってもあの二人の実力は拮抗していて、勝敗をつけるのは難しいのよ――」
「だから、りおんさんにもご同行願ったの――本当に私、助かるわぁ――」
わざとらしく言い振る舞い、りおんの退路を塞ぐひばり――。
「うっ、まぁ、そこまでひばり様が言うなら――」
渋々りおんは同意した――。
「ひばりとりおん、遅いですわよっ――」
二人のやり取りに、リンスロットの冷声(れいせい)が割り込む――。