適当魔法少女・りおん!!

「あっ、うん行って来るねひばり――」


自分ではない誰かが返事をしている様な声で、りおんはひばりに応じた――。




あの屋上には、それぞれのポーターを掲げた四人が空へ飛び立とうとしている――。


「りおん、あなたも早く――」


リンスロットが急かす――。


「わかったよリンス――」




「ほぉ、今回はウェーブとキューブのミックスタイプか――」


中軌道領域――「とっくに」魔法少女に変身を終え、迫るダークエネルギーを見渡したアンテロッティの声が弾む――。


「リンスロット、フォーメーションは――」


ローグが問う――。


「この程度でしたら、フォーメーションなど必要ありませんわ――」


「だね――」


自信溢れるリンスロットの返答に、言葉少なく同意するコステリッツ――。


何処か申し訳なさそうに距離を置き、四人の背中を見つめるりおん――。


「りおん、あなたの出番はきっとないですわよ――」


「あら、ブロンズに昇格なさったのですね――戦力的には結構な事ですわ――」


誇らしげに横顔を見せつけ、リンスロットが言い、目ざとく見つけたブロンズの輝きを皮肉る――。

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