適当魔法少女・りおん!!
「皇華月って言ったら超有名校だもんね――マイマイもそこ出身なんだ――しかも高校はあの皇華月女子高等学院卒だし――」
「あっ、マイマイってアリス達のマネージャーなんだけどね――」
「あーぁ、アリスも皇華月の制服着て学校行きたかったなぁーって無理な注文しても、どうしようもないんだけどね――」
「そっかそっか、下に引っ越して来たのはりおんちゃんかぁ――今、中1だよね、んじゃアリスの方がちょっとだけお姉さんか――」
勢いが止まらないアリスは「ぼーっ」と立ち尽くすりおんに構わず、更に捲し立てる――。
「自主練でダンスしたり、歌ってるけど下に響いてないかなぁ――マイマイや万希子(まきこ)さんには程々にしなさいって言われてるけど、大丈夫――」
「いや、響いてないから大丈夫だと――思う――」
「なら良かった――それにしても、あのネタに反応するなんて、りおんちゃんも通だねぇ――」
「あっ、いや、あの時は乗っかんないといけないかなって――」
少し躰を捩らせ、赤らめた頬で答えるりおん――。
「実はさぁ、こういうネタにつき合ってくれるメンバーがいなくて、ちょっぴり淋しかったんだ――」
「わ、わたしで良ければいつでも――って、お忙しいですよね――」
「そんなかしこまらないでりおんちゃん――アリスでいいよ――んじゃ、メアド交換しよう――スマホ貸して――」
「それじゃぁ、ア、アリス――」
遠慮がちに言い、りおんは鞄からスマホを取り出しアリスへ渡す――。