それでも君が好き


__小さい頃から一緒だった瞬と私。

だから、近所では瞬と私はとても仲良いと有名だった。

けれど、小学生に上がる前にあまり会わなくなった。

本当は毎日瞬としゃべりたかったけど、学校で会えるからいいやっと思ってた。

だけど…瞬は学校にもいなかった。

小学校、中学校、と進んだけれど私の前には一度も現れなかった。

そして私は気づいた。

瞬がいなくなった九年間…私は瞬が好きだったんだと。

そう思った時_無性に瞬に会いたくなった。


_かといって、会えるわけない。

何度家へ行っても会わせてはくれなかった。

__そんな色々な想いを持ちながら受験生になった。

高校は家から近いならどこでも良かった。

なのに、お母さん達はお金持ちが行く学校に通え、と言ってきた。

何故か、と聞いても教えてはくれなかった。





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