背番号1 ~白球にのせた恋心~
[カオルちゃん今日ボーッとしすぎじゃねぇ?]
はぁ…やっちゃった…
ボールを拾おうと手を伸ばすと後ろから
『大丈夫ですか?ケガしてないですか?』
思いがけない優しい言葉がかけられた。
「あ、うん。だいじょぶ。ありがと…」
思わぬやさしさにドキッとする。
黙々とボールを拾うが、心臓はなりやまないままで…
[ほら、ノック始めるぞー]
ボールかごを持ち上げコーチのもとへ走る。