背番号1 ~白球にのせた恋心~
  

   ノックが始まる。

  
   ノックが一番好きだ。


   私はセカンド。叶くんはショート。


  [ショートいくぞ!]


   コーチが声とともにショートにボールを打つ。


   うそ…ヤバ。


   彼はイレギュラーをものともせず


   流れるようなグラブさばきを見せてくれたのだ。


   送球も完璧だし…上手すぎでしょ。


   
   
   ノックが終わる。


   いつもの半分の時間のような気がした。





   
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