背番号1 ~白球にのせた恋心~


   山を越え、走り続けること30分。


   二中に着いた。


   あいさつをしてグランドに入る。


  〈ねーちゃんと章悟くんてクラス一緒?〉


  「ちがう」


  〔俺二組。友坂は四組。〕


  〈ふーん〉


   タカトと話す章悟くんの顔が一瞬で凍りつく。


   それはベンチに座る彼の姿をとらえたからだった…


  〔おまえ…〕


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