丘を越えてその先へ
「師匠!師匠!」
私は叫ぶ。
そこに師匠はいないのに
「師匠……師匠……」
私は呼ぶ。
師匠はもう来ないのに
「どうして…師匠…」
私は問いかける。
師匠からの答えは返ってこないのに
「どこですか!師匠!」
私は聞く。
師匠は教えてくれないと知っていながら
「師匠…師匠…師匠」
私はかすかに言う。
かすかな奇跡を求めて
「また私は…大切な人を失うのですか?」

師匠……
その声は音もなく消えた。
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