カラフルデイズ*
そのあとの授業もあんまり頭に入ってこなくて
『彩ー?おーい。』
「んー?、あ、仁美、どした??」
『どした?…はこっちのセリフだよっ。ぼーっとしてるからー、なんかあった?』
「あー、ごめんごめん!球技大会終わってから疲れがとれないだけだよー、年だね〜」
『まだ15歳でしょ笑』
梨於ちゃんの話したことが
意外にもけっこう重いというか、ずっしりきたというか…
帰ろうと靴箱に行ったとき
隆平がいた。
あー、なんか
なんでもないのに
梨於ちゃんの話聞いたら気まずい。
『おー、倉内ー!相変わらずお前のクラス遅いなー。はよ帰ろ!』
「あ、おん!!」
でも、隆平の声を聞いたとき
気まずいって思ってた気持ちはなんだか軽くなった
『球技大会終わって次はなんだ??テストか?』
「うん、そのあと体育祭で、夏休みだ」
『行事たくさんで楽しいことばっかりだな!!!』
「うん…!」
『…なんかあった?』
「えっ…」
突然の問いかけに少し動揺した。
180もある身長だけどわざとあたしと同じ目線に合わせて聞いてくる。
「い、いやっ!!なんもないよ!っていうか近いよっ!!」
慌てて遠ざかる。
隆平はそっか。と言って再び歩き出す。
やっぱり聞いたほうがいいのかな。
聞かないほうがいいのかな。
悩む…悩む…
もしここで聞かなかったら
ずっと悩んだままかも…!
「隆平…」
『ん?』
「梨於ちゃんフったの??」
これが今聞ける精一杯の質問。