KISS
第7章◆気持ち
あの日の夏祭りから2日が経った。
今日は学校。
久しぶりだな……―――
『ピンポーン…』
また変わらない朝が来た。
「ヒナ…」
「あ…ヒロ…」
「とりあえず歩こうか。」
「うん…」
ヒロが…怖い…。
でも、当たり前だよね。
だって、あたしはレンの所に行ったんだから…―――
「ねえ、ヒナ。どうして逃げたの?」
「それは…」
「大体誰と一緒に逃げたの?」
「あのね…あたし…」
別れを、言おうと思った。
つらい思いをさせるなら。別れたほうがいい。
それに、あたしはレンに恋をしてしまったから。