KISS
あたしの家を飛び出すヒロ。
そして、まだあたしを抱きしめているレン。
「ヒナ…」
あたしの唇に、優しく口付けをする。
それだけで、熱い。
「ん…っ…」
「本当は、もうヒナ先輩には関わっちゃ駄目だって思ってた。」
レンが話を切り出した。
「俺の存在は、ヒナ先輩にとって迷惑だって。そう思ってた。」
「そんな……」
「だけど、俺が我慢できなかった。
会いたかった。話したかった。
そんなとき、アヤカ先輩が俺のところに来たんだ。」
アヤカ…―――!?