KISS
第9章◆「アタシ」
どれくらい時間が経っただろうか。
あたし達の唇は重なったままだ。
「っ…レン…もうっ…」
「離さねーよ。」
レンの言葉にさえもクラクラする。
強く抱きしめられ、離れられない。
…ううん。
きっとあたしが離れたくないのだろう。
「ずっと…傍に居て…」
あたしはレンを強く抱きしめ返した。
幸せ。
ってこうゆう事だと思う。
「ねぇ…ヒナ?」
「ん…?」
「しよっか…?」
え…?
しよっかって……
「ぇ…っち…?」
「うん。」
レンの顔が真っ赤。
もちろん…
「い…いよ…?」
あたしの答えはひとつだった。