KISS


「恥ずかしい。」

っていうよりも、

「嬉しい」

って気持ちのほうが大きかった。




―――


それから数分は2人で黙って手を繋いでいたけれど。


「そろそろ帰ろうかな…」


と、寂しそうにレンが手を離した。



「そっか…」


「…寂しがるなって!!」


レンが無邪気な笑顔で言う。


「…」


「明日だって会おうと思えば会えるし、
明後日だって放課後教室で待っててくれるんだったら会えるし。」


「…うん。」


「…そんな寂しそうな顔されたら帰れないじゃん。」


「…ごめんね。」


「いや…」
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