KISS
―――この日、あたし達はキスをした。
レンの大きな手に抱きしめられ、
触れられた所から身体が熱くなった気がした。
「っ・・・」
「じゃあ・・・ね。
ヒナ先輩。
明日もよろしく。」
こんな事が、毎日続くんだ。―――
どうしよう。
もう、何もかもヒロに言えない・・・―――
それに・・・
「っ・・・
なんであたしがアイツにからかわれなくちゃいけないのよ・・・」
あたしは、いつもこうだ。
最初は一気に怒りが込み上げてくるんだけど、
だんだん悲しくなってくる。
そして・・・
「ごめんなさっ・・・」
最後には罪悪感だけが残るんだ―――