KISS
少しふくれっ面をしたヒロは、

「……俺達が付き合って1年…」


小さな声で言った。


「え…」




正直、記憶に無かった。


ヒロの表情が曇る。


「忘れてたの?」




そんなヒロを見て、少し反省。

そして思い出せない自分に、少しイライラ。


確かに記憶をたどってみれば、
付き合い始めたのはこの時期だったかもしれない。


「…ごめんね。」


そんなあたしを見て、ヒロは優しく

「いいよ」

と言ってくれた。

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