KISS
「お。ヒロタカくんとレン競争するんじゃない?」
アヤカはあたしを手招きした。
「・・・でもヒロ速いから負けるはずな・・・・・・」
あたしは目を疑った。
ヒロは足が速かった。
中学生のときも、陸上部で全国大会まで勝ち進んだ。
ヒロが走るとそこに風が吹いた。
そのぐらい。
速いはずなのに・・・
「うわっ!!ヒロタカくんかなり離されてるね・・・!!
レンすごっ・・・」
本当に・・・
すごいよ。
・・・・・・やっぱ完璧すぎる・・・。
嫌な奴・・・
じゃないんだろうけど・・・
すっごく嫌な奴。
「ありえな・・・」
「どう?解った?レンのすごさ!!
あれでいっこ下だからねー。」
「・・・え!?」
あれで1つ下な訳??