ダイスキなアイツ──後輩へ──
地味に歩きながら体育館に着いた俺ら。


今から入学式か…
めんどくせ、寝ようかな。


けど、体育館に着いても俺らの喋りは簡単には止まらない。



「ところでチカが女子について話すのなんてすげー久しぶりだよな。


…何かあったのか〜?聞かせろよ〜! 」


ニヤついた顔で俺の腕にぶつかるリュウ(変態)に、俺はさっきあったことを全て離した。


「…というわけだ。 」



「 うっわ、チカお前やるなー。
後輩女子に、いきなり呼び捨てかよ。」



呼び捨ての件を恋愛経験豊富なリュウに言われるのまずい気がした。


確かに…俺、莉子って呼んでる。

初めて会って5分で…。

う¨…馴れ馴れしいやつだとは思われてないか、不安になってきたぞ。


「でも、俺はタメの女子の方がいいわ。なんかいろいろめんどくせーし。 」





…いや、お前の好みは聞いてないがな。



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