彼=浮気【完】
静歩side
私はニコの家を出て、家へと急いだ。
「あ、ついでに本屋さんによろっかな?赤ちゃんの育て方とか載ってる本ないかなー?」
ニコにプレゼントしよっと♪
あ、小説もいいかもね!
そう思いながら本屋さんへ向かう。
ついたのは街で一番大きい本屋さん。
ここならいろいろな本が揃ってるし!
「んーと、赤ちゃんの本はー……」
私が本を探してた時だった。
後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。
「あら、静歩ちゃん…よね?虹恋ちゃんの親友の!」
「あ!えっと…チカさん?」
「そうそう!あなたも買い物?」
「あ、はい!ニコ、病院に行って赤ちゃんがいること確認できたので、これからどうすべきなのか参考書がないかと!」
「あら、勉強熱心なのね♪虹恋ちゃん、何ヵ月なの?」
「5ヵ月だそうですよ!」
「あら、あと5ヵ月かぁ!今度みんなでお祝いしましょうね♪」
「はい!」
「それじゃ、私はこれで!」
「はい!ありがとうございます!」
意外とチカさん優しい人だね。
前にも一緒にニコ探してくれたし。
私、色々と誤解してたのかもね。
「さて、この本と小説買って帰ろ!」
いくつかの本を持ってカウンターへ行く。
少し高かったけど、これもニコのためね!
本屋さんを出て家へと向かう。
歩いていると、反対側の歩道に見覚えのある姿。
「げっ…」
私の大嫌いな男。
────虎牙 狩那緋。