彼=浮気【完】
「ふわぁ………。もう朝かぁ…」
昨日は一日が短く感じたなぁ…。
「さて、今日も学校!早く準備して、静歩待っておこう!」
私はいつものように準備をした。
「あら、おはよう虹恋!体調はどう?」
「何だか良くなってる!つわり、終わったかなぁ?」
「んー、そろそろ良くなる時期だし、つわりもなくなってくると思うわよ!」
「そっか!早く生まれないかなっ!」
そのあと、静歩が迎えに来て、一緒に学校へ向かった。
こんな平凡な日々が1週間ほど続いた。
このまま、何もなく楽しく過ごせると思ってた。
でも、想定外なことが起きた。
「んーっ!今日も授業疲れたーっ!」
「だねー。もうヘロヘロ…」
「ニコはさらに疲れ溜まってるだろうなーw」
「えへへw 少し溜まってるかなぁ……」
「じゃあ、今日は新しくできたケーキ屋さんに行ってみようよ!」
「静歩はすぐケーキだねw いいよ、行こ!」
「さっすがニコ!早く行こ!」
そういって正門に近づいた時だった。
門の柵に寄りかかる一人の男の人がいた。
私たちは気にせずに通ろうとした。
けど、それはできなかった。
「にぃ!」
私をにぃと呼ぶのは一人しかいない。
「……カナちゃん」
何でいるの?
「何しに来たのよ、浮気男!」
「にぃ、聞きたいことがあるんだ…」
「………なに?」
「何で…別れようっていうの?」
「……まだわかんないんだ?浮気するカナちゃんにうんざりしたの。どれだけ待っても…振り向いてくれないでしょう?」
「それはっ……!!」
「もう関わりたくないの。私たちの人生に口出ししないで」
私とお腹の子の人生をめちゃくちゃにしないで。