彼=浮気【完】
にぃ……何考えてんだよ…?
どうしたいんだよ…?
「わかんないよ……にぃ……」
俺はもう考えないようにして、歩いた。
家に着くなり、ベットにダイブし、眠りについた。
今日はもう…考えたくなかった。
ただ……逃げたかった。
~♪ ~♪ ~♪ ~♪
「ん……?誰…」
ディスプレイには非通知の文字。
番号にも見覚えがない。
「…とりあえずとっておこう」
ピッ
「………もしもし?」
『…狩那緋先輩ですか?』
「えっと…誰かな?」
『元カノの友達の声も覚えてないんですね。呆れました』
「え、あ、静歩ちゃん!?」
『そうです』
「なんでこの番号…」
『ニコに教えてもらったんです。もしもの時のためにって』
「あぁ…。それでどうしたの?」
『少し…会ってお話したくて』
「今日?」
『はい。急ですけど、このあとから会えませんか?』
「あぁ、うん、いいけど……」
チラっと時計を確認した。
「今が12時だから…30分後でいい?」
『はい。じゃあ、30分後に駅近くのファミレスでいいですか?』
「うん、わかった」
そういって電話を切った。
話が何なのか気になる…。
静歩ちゃんが話したいっていうんだから、きっとにぃのこと。
何を話すのかわからないけど…行ってみよう。
俺は急いで準備をしてファミレスに向かった。
ファミレスにつくと、静歩ちゃんの姿はなかった。
どうやらまだ来てないみたい。
見えやすいように窓際の席に座った。
「いらっしゃいませー!」
店員の声と共に店に入ってきた静歩ちゃん。
「遅れてごめんなさい」
「いや、俺が早く来ただけだから!」