彼=浮気【完】
これからも。
「…ちゃ……ちゃん…か……カナちゃん!!」
「ん……?」
まだ眠気が抜けない目を擦りながら声の元を探る。
そこには膨れっ面の愛しい人。
「早く起きなきゃ月希さんに怒られるよ?」
「あぁ、そっか……仕事かぁ…」
そう呟いて、おもむろににぃを抱き寄せる。
「ちょっ…!朝からなにー!?遅れるよ!?」
「んー…もうちょっと。にぃを充電シテイマス」
「もー、ばか……。早く来なきゃ朝ご飯抜きだからねっ!」
べーーっと子供みたいにいって、下へ降りてしまった。
せっかくデレたのに。
仕方なくゆっくりとした足取りで下へ向かう。
すると、美味しそうなご飯の香りがした。
リビングのテーブルには、にぃともう1人のにぃ…つまりは娘の姿。