愛されたい、だけなのに~先生、どうしたらいい?~【2】
ファミレスから30分後ー…
「旅行?」
学校に到着し、職員室にいた柳先生を連れだし中庭へやってきた。
「うん!旅行、私たちと行ってくれるよね?」
「私たちって…」
「!」
柳先生と目が合った。
「圭吾と、私とマナ!他の女子はいらない」
蘭が指をさしながら言った。
え!?私も!?
「あー…それは却下だな」
「え!?なんで!!!??去年は担任した子達と行ったじゃん!」
「あれは、生徒というより…保護者の皆様との親睦会だったような…」
柳先生って、生徒だけでなくて皆のお母さん達からもモテるんだ。
「じゃあ、私のお母さんも…」
「それは、やめてくれ。神経すり減る」
「じゃあ、何だったらOKしてくれるの!?夏休みに思い出作りたい!!!圭吾と!!」
「誤解されるような言い方はやめてくれ。んー…」
悩んでいる先生に声を掛けてきたのはー…
「圭吾!更衣室の鍵だけど…」
蘭の救世主、榊原だった。
「あ、じゃあさ!榊原が一緒ならいいでしょ!??2対2で」
「?」
急に話に話題が出て、意味がわからないという顔をしている榊原。
「あー…うん」
「やったー!!!じゃあ、圭吾の休みわかったらメールしてね!ホテルの予約とかは私たちに任せて」
「ホテルって泊まりで行くのか!?」
「当たり前でしょ!じゃ、圭吾またね。マナ、行こう」
「う…うん」
何だか全員が、蘭の押しに負けたみたいな感じー…
「圭吾、旅行って何の話?」
「あー、悪い。行きたくないなら、今からでも…」
「櫻井も行くの?」
「あ…あぁ」
「じゃあ、行くよ」
「…」
「何だよ、今度は真剣だぜ?ちゃんと、俺は櫻井のことー…」
柳先生と榊原がそんな話をしている頃、マナと蘭はさっきのファミレスに寄り2人で旅行の計画を立てていた。