電車のキミ
駅のホームを降りると
男の子の姿が見当たらなかった。
もう乗り換えのホームに
いっちゃったかな?
なんて焦りながら
エスカレーターの右側を
必死でのぼった。
……あ。
上り終えて、気づく。
上ってる途中に、
男の子をみつけた。
走ってたからか
意識していなかった。
目標をすぎるって…!!!泣
といって
待つのもなにか恥ずかしい…
あたしは、
握りしめる定期に目をやった。
『赤石 蓮』
そう、かいてあった。
あかいし…れん、くん……。
そんなときだった。
ふっと、
あたしの前を
その男の子が横切っていった。