嘘だけの2年間



お母さんには、髪の毛切る美容師はやっぱりあやかのやりたい事じゃないから、札幌でブライダルを学べる学校にすると伝えた。


友達にも同じこと言ったら、
ぜったい、ゆうくんでしょー?
やめなーゆうくん。絶対に裏があるから!
うちからしたら、虚言癖にしかみえないわ!


そんな酷い言われようで少し落ち込んだけど、言われれば言われるほど、でもゆうくん、もっと良いところあるもん!っていう庇う気持ちが強くなる。


そして、毎日ゆうくんは昼の2時くらいに起きて、5時に仕事場に出勤して、朝方の3時くらいに仕事が終わるという、なんともかけ離れた生活スタイル。


学校のお昼過ぎにおはようってメール来て、部活が終わった7:30に家に帰りながら少し電話して、ゆうくんが仕事終わった朝方3時に電話きておやすみっていう習慣がなんとなく定着してた。


たまに仕事が長引いて、3時に電話が来ないと、ふと目が覚めて、あ、まだ電話きてない……っていう、なんとも今思えば可愛らしいくらい、ゆうくんに忠実だった。


< 21 / 50 >

この作品をシェア

pagetop