嘘だけの2年間


『したら、これにするか!』

そんな感じで値段は特に考えずにお会計へ。バイトしてない私にとって社会人はすごいなあ……という感じで。


『そういえば、あやか時計欲しいって言うてたやん?どんなんがええの?DIOR?CHANEL?』


『そそそそんなの!高校生が持ってても宝の持ち腐れだよ〜〜』


『そうかあ〜?』


そんなことを話しながら、時計屋さんへ。どれも高額だし、そんな高校生の私に手が出せそうなものはひとつもなく…--


『あやか、今日はいいかな〜また今度買おうかな!』

『なにいってるん?!俺がプレゼントするの!』

『えーー?!』









結局悩みに悩んでピンクゴールドの2万八千円もする腕時計を買ってもらった。はじめてのゆうくんからのプレゼント。
すっごく嬉しくて、毎日学校に付けて行っていた。
忘れた時はすごく気分が落ちたな………






今でもこの時計だけは手放すことができなくて。付き合っていた中でもちゃんとプレゼントを貰ったのはこれが最初で最後。



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