キミだけの、その声で。 ~君とあたしの恋の唄~
ど、どうしよう………っ
ぎゅっ、と目をつぶってうつむく。
「あー、わり。 お前ら先行ってて。
俺、あとから行くからさ」
すると、カレのそんな声が聞こえてきて、あたしはぱっと顔をあげた。
後ろを振り返って、男の子2人に向かって軽く右手をあげている。
「えっ、あ、そんな……!
ごめんなさい!あたし、帰り…っ、」
「あ、俺たちのことは気にしなくて大丈夫ですよ〜!
じゃ、奏。 先行ってるから。ごゆっくり〜」
帰ります!と言おうとしたあたしの言葉を遮って、若干にやにやしながらそう言ってくれた2人。
「おう。 じゃな」
っていうか、奏、くん?
普通にしてるけど、お友達にだいぶ勘違いされてませんか!?