キミだけの、その声で。 ~君とあたしの恋の唄~











「うぅ、さっむい……!」





雪が降りしきって、突き刺すような寒さが容赦ない12月後半。



どこからともなく流れてくるクリスマスソングなんかそっちのけで、

あたしはぶるっと震えながら、マフラーに顔をうずめた。




足早に地面を蹴りながら、風邪ひいたらお母さんのせいなんだから!


とひたすら心の中で、スーパーでシチューの材料を買ってこいと言った母に文句をつける。



せっかくこたつでぬくぬくしてて、幸せだったのに……!



なにが悲しくて、ひとりで寂しくこんなクリスマスソングを聴かなきゃならないの!





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