キミだけの、その声で。 ~君とあたしの恋の唄~
「寒いよ~」
「俺があっためてあげるね」
あたしの横をイチャイチャしながら、通り過ぎて行くカップル。
なんですか、そのクサイセリフ。
そんなイチャイチャカップルに、冷ややかな視線を存分に向けてあげながら、
あたしは、少し先に見えてきたスーパーに駆け込んだ。
「ふぅ。 やっと買えた……」
あまりにも混んでいるスーパーを振り返りながら、ため息をつく。
混みすぎだよ……
みんな、クリスマスに向けて買い物をしているのか、ものすごく混んでいて。
尋常じゃないスーパーの混み方に疲れたあたしは、息をついた。