MIRROR-ЯOЯЯIM
「ここ?」
「うん。結構いい感じじゃない?」
「だよね。…あれ、都樹は?」

いつの間にか、都樹がいなくなっていた。

「ホントだ…。どこ行ったんだろ?」

その時、私のケータイが鳴った。

「ん?」

都樹からのメールだった。

「ちょっと用事思い出したから遅れる。そんなに手間がかかる用事じゃないから、終わったら合流する。」
「全く…どこまで勝手なのよ、都樹は…。」
「そういうキャラだしね、前から…。」
「そうなの?」
「うん。何て言うか、こう…俺様、的な?」
「あ、なるほど…。」

一瞬で理解できてしまった。

「…じゃあ、座ろっか。」
「だね。」

メニューを見る。どれも美味しそうだ。

「迷う~。」
「だよね…。」
「…じゃあ、これにしよっかな。」
「あ、じゃあ私も。すみませ~ん。」

注文してから届くまでの間、私達は他愛もない話をした。学校のこと、私生活のこと…。

そのうちに、恋愛話になった。

「そうだ。」
「ん?」
「癒紀って、好きな人とかいるの?」
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