MIRROR-ЯOЯЯIM
「え? 見たことあるの、押上?」
「ああ。お前らにはまだ言ってなかったけど、俺の親戚で混血の奴がいて、ソイツ、魔女だから。」
「へ~…あ、ミシェルちゃん帰って来た!」

皆がミシェルちゃんの方に駆け寄って行く。

「…ありがとね、都樹。」
「礼なんていいっての。ウザいから。」
「な、何よそれ…って言うか、親戚に混血の人いたんだね?」
「ん? あ、そんな奴いないし。」
「え?」
「だから、親戚に混血なんているわけないし。」
「…じゃあ、さっき何で…。」
「お前が人間だってバレると、彼氏役の俺も面倒なことになるからな。」
「あ、そっか…。」

何故だろう?

「守ってやりたいと思ったから」なんていうあり得ない理由を期待してしまっている私がいた。

「どうかしたか?」
「あ、いや、何でもない…。」
「何だ、変な奴。」

その日の昼休み。

「現川、いるか?」

教室の外に、知らない男子がいた。

「誰…?」

私は不審に思いながらも、廊下に出た。

「ちょっと、来てくれる?」
「え…?」

すると、その男子は私の腕をいきなり引っ張り、屋上へと連れて行った。
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