MIRROR-ЯOЯЯIM
何だかんだあって、私は通い慣れた「はずの」高校で、転校生として迎えられた。
「じゃあ、入ってきて下さい。」
怖かったはずの大多良一(オオタ・リョウイチ)先生が、何故か優しい。ここでも、性格は正反対だった。
教室に入ると、見慣れた「はずの」顔ぶれが私を見てきた。斬新と言うか新鮮と言うか、変な気分になっていた。
「えー、今日からこのクラスに転校してきた現川理奈さんです。仲良くしてあげて下さい。」
「えっと…現川理奈です。よろしくお願いします。」
「じゃあ、あそこの席に座って下さい。」
そう言って先生が指定した席は、教室の左右を逆にすれば私が今まで座っていたことになる席と同じ席だった。
「ということは…。」
嫌な予感がした。昨日までの私の席の隣は、押上都樹(オシアゲ・トウキ)という男子。押上は顔はかなりのイケメンなのだが、どうにも性格が個人的に嫌いだった。
「ふぅ…。」
席に座ると、私は押上の方を見ないようにしてため息をついた。
「…いきなりため息なんかついてどうしたんだ?」
声の主は押上だった。
「あ…。」
私は軽くお辞儀をした。
「何だよ、かなり他人行儀だな?」
「い、いや、別にそういうわけじゃ…。」
「まぁ、別にいいか。俺は押上都樹。よろし…。」
そこまで言って、押上の言葉が止まった。
「な、何?」
「…後で、ちょっとついて来てくれ。」
「じゃあ、入ってきて下さい。」
怖かったはずの大多良一(オオタ・リョウイチ)先生が、何故か優しい。ここでも、性格は正反対だった。
教室に入ると、見慣れた「はずの」顔ぶれが私を見てきた。斬新と言うか新鮮と言うか、変な気分になっていた。
「えー、今日からこのクラスに転校してきた現川理奈さんです。仲良くしてあげて下さい。」
「えっと…現川理奈です。よろしくお願いします。」
「じゃあ、あそこの席に座って下さい。」
そう言って先生が指定した席は、教室の左右を逆にすれば私が今まで座っていたことになる席と同じ席だった。
「ということは…。」
嫌な予感がした。昨日までの私の席の隣は、押上都樹(オシアゲ・トウキ)という男子。押上は顔はかなりのイケメンなのだが、どうにも性格が個人的に嫌いだった。
「ふぅ…。」
席に座ると、私は押上の方を見ないようにしてため息をついた。
「…いきなりため息なんかついてどうしたんだ?」
声の主は押上だった。
「あ…。」
私は軽くお辞儀をした。
「何だよ、かなり他人行儀だな?」
「い、いや、別にそういうわけじゃ…。」
「まぁ、別にいいか。俺は押上都樹。よろし…。」
そこまで言って、押上の言葉が止まった。
「な、何?」
「…後で、ちょっとついて来てくれ。」