初恋から2番目の初恋
種目がどんどんすすみ、あとは体育祭1番の種目、団対抗リレー。
1年が1,2走、2年が3、4走、そして3年が5走とアンカー。
俺が走るのはトップバッターの1走。
やっぱり緊張していたけど、わくわくしてる。
春川は、どこにいるかな。
人が多すぎて見つからない。
いつもだったら春川ならすぐ見つかるのに。
くそ、なんでいちばん会いたいときにいねぇんだ。
団対抗リレーまであと…5分てとこか。
どこにいるんだよ春川ーーー…。
「団対抗リレーがまもなく始まります。出場する選手は、テント前に集合してください。くりかえします…。」
見つけられないまま時間はたち、放送委員のアナウンスが響いた。
…仕方ないか。
まぁどこかで見ててくれると信じてがんばろ…。
「春宮くーーーーーーーーーーーん!」
うおっ、なんだこのバカでかい声。
…でも、この声は…、
「今日応援いっぱいありがと!リレーがんばってねー!いっぱい応援してるねー!」
無意識に期待してしまう。
だって好きなこの声を俺が聞き間違えるわけがない。
ゆっくり振り向くとそこには、
だいすきな子が俺だけに向かって手をふりながら笑っていた。