むかしむかしの恋心


その日は少し遠くへ行きすぎてしまってね、

帰りが遅くなってしまったの。


私は怒られる覚悟で家へ帰ったわ。


でもドアを開けたそこに広がっていたのは、私の知っている温かい場所ではなかった。



…父と母が

亡くなっていたの。


事故ではなく殺されたの、強盗にね。




体は赤く染まってて


父が母を庇うように二人抱き締めあっていたわ。




…今でも思い出すの、



あの悲惨な光景を…。







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