ストーンメルテッド ~すべての真実~
処刑場
「......ジュノ。あそこで何があった?」
「............私は」
......彼女の口が途絶える。言いにくそうだ。
しかし、言わなければ。言わなければならない。あそこであった事を......。
そうして、彼女は言葉を発そうと、彼女の口は、おもむろに開く。
「......っ」
............しかし、突然の事、城に仕える家来の者達二人は、こちらを見るなり、近づいて来る。
綺麗な身のこなしから、それに、間違いない。
内、一人はジュノの前に立ち、こう言った。
「ゔうん! これより、この闇の女神は処刑とする」
全身が氷ついた様に、ひんやりと感じたのは、私だけだろうか......?
こんなにも、目の前の現実が夢である事を心から願ったことがあったろうか。
彼女の前に立ちはだかった城の家来達の向こう側......カゲンはようやく、二体の闇の精霊を焼き殺した頃である。耳を疑ったカゲンは、こう言った。
「何かの間違えだろう?」
髭の生やした小太りの方の家来は、彼に振り向き、言った。
「これで、間違えだと思うかい? よく見てみなさい。この有り様を。ヴィーナス女王様からのご命令を受けたのだ」
やせ形の平凡な顔付きの方の家来は、ジュノに向かって、言った。
「さあ、着いてくるのだよ」
そして、この家来は、ジュノの華奢な腕にしっかりと茨の手錠をはめた。
ようやく、鉄の家から解放されて、またこれか。何の為にエンデュに救ってもらったのかを考えて、彼には申し訳なく思う。
エンデュは、プルプルと眉を震わせ、イヴは、敵を見やるかの様に、目を細めた。
ヴィーナスと言えど、これには許しがたい。
彼女の顔を見ていれば、よく分かる。
彼女は何もしていない。何も悪くないのだ。
犬の私でも、それくらいの事なら、見れば、分かるぞ。
「............私は」
......彼女の口が途絶える。言いにくそうだ。
しかし、言わなければ。言わなければならない。あそこであった事を......。
そうして、彼女は言葉を発そうと、彼女の口は、おもむろに開く。
「......っ」
............しかし、突然の事、城に仕える家来の者達二人は、こちらを見るなり、近づいて来る。
綺麗な身のこなしから、それに、間違いない。
内、一人はジュノの前に立ち、こう言った。
「ゔうん! これより、この闇の女神は処刑とする」
全身が氷ついた様に、ひんやりと感じたのは、私だけだろうか......?
こんなにも、目の前の現実が夢である事を心から願ったことがあったろうか。
彼女の前に立ちはだかった城の家来達の向こう側......カゲンはようやく、二体の闇の精霊を焼き殺した頃である。耳を疑ったカゲンは、こう言った。
「何かの間違えだろう?」
髭の生やした小太りの方の家来は、彼に振り向き、言った。
「これで、間違えだと思うかい? よく見てみなさい。この有り様を。ヴィーナス女王様からのご命令を受けたのだ」
やせ形の平凡な顔付きの方の家来は、ジュノに向かって、言った。
「さあ、着いてくるのだよ」
そして、この家来は、ジュノの華奢な腕にしっかりと茨の手錠をはめた。
ようやく、鉄の家から解放されて、またこれか。何の為にエンデュに救ってもらったのかを考えて、彼には申し訳なく思う。
エンデュは、プルプルと眉を震わせ、イヴは、敵を見やるかの様に、目を細めた。
ヴィーナスと言えど、これには許しがたい。
彼女の顔を見ていれば、よく分かる。
彼女は何もしていない。何も悪くないのだ。
犬の私でも、それくらいの事なら、見れば、分かるぞ。