やっぱりあなたの事が好き
「でも、美穂……。さっきから笑ってるけど、目ぇ笑ってへんで。無理して笑わんでいいやで?」


莉子は優しくそう言った。


「莉子……、ありがとう」


そして、私は話すか迷ったけど


「あんな……。中学ん時、間宮の事、好きやってんかぁ。あっ!今は違うで?別に今は何とも思ってへんで?」


そう、今は

“好きだった人”

過去の気持ちなんだ。


「中学ん時もみんなに“ブス”って言われてたんやけど、間宮だけはそんな事、言わへんかってんか。その時は、それが嬉しかってんけどなぁ……」


その時の事を思い出しながら、莉子に間宮への過去の気持ちを話す。


「でも、陰ではみんなと同じように言ってたみたいやねん。そりゃ、自分でも可愛いなんて思ってないし、“ブス”なんはわかってるけど、さすがに好きな人に言われたのはショックやったなぁ。
“好きだった人”って過去形やけど、さすがに今も間宮に言われたら、ちょっとショックやなぁ、って……」


私は、ははっと笑う。


「嫌な思い出あるなら、光司らと一緒にご飯食べたくなかったよなぁ。ごめんな」


私を見る莉子は、今に泣きそうな顔になっていた。


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