やっぱりあなたの事が好き
「えっ?じゃぁさ……、俺の事、嫌いじゃないん?」

「うん」


私がコクンと頷くと


「よかったぁー」


間宮はホッとした表情を見せる。

そして、


「俺……、今もさ……、大村の事好きやねん。ずっと、大村の事、忘れられへんかってん……。だから……、俺と付き合ってほしい」


えっ?

今も、私の事を……?


「ホンマに?」


今まで、ずっと“ブス”と言われ続けていた私。

もちろん誰かから“好き”だなんて言われた事はない。

だから、間宮の言葉が信じられなかった。


夢みたいで……


「あぁ。俺は大村が好きや」


間宮は真剣な表情で私をじっと見つめながら、そう言ってくれた。


“嫌い”だと思うようにしていた相手からの告白。

正直、戸惑ったけど。

“嫌い”だと思おうとしていただけで、心の奥底では、間宮の事を嫌いなんて思っていない。

それを、私は今まで見ないようにしていただけ。

だって、間宮の一言で嬉しくなったり、ショックを受けたり。

でも、それって、間宮の事が気になるって事なんだと思う。


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