やっぱりあなたの事が好き
俺が中学生の時の事――…


中学1年の時に大村とは同じクラスだった。

みんなが学校やクラスに馴染んだ頃、大村はクラスのヤツらに“ブス"と言われるようになった。


大村だって女の子や。

さすがにそんな風に言われたら傷付くやろうな。


俺はそんな風に思いながら、大村を見ていた。

だからってその頃は、大村の事なんて何とも思っていなかったけど。


だけど、“ブス”と言われてもショックな顔一つ見せず、いつも明るく笑い飛ばしている大村を見ているうちに、俺はいつの間にか大村に惹かれていっていた。

元々、大村とは普通に話していたし、仲良かったと思う。


“好きだ”と気付いてからは

もっと仲良くなりたい

それに、大村の中で俺の存在が大きくなっていって欲しい

そう思い、俺はクラスが離れてからも大村に沢山話し掛けていた。

だから、2、3年はクラスが違ったけど、大村とは“仲がいい”って思っていた。


でも、きっと俺だけが“仲がいい"って思ってたんやろうな……


< 37 / 54 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop