やっぱりあなたの事が好き
俺が一人、モヤモヤしていると、


「美穂が気付いてへんかっただけで、高校ん時も美穂の事、“可愛い”とか、“好き”って言ってた男子いたし!」


莉子ちゃんがそんな事を言い出した。


「えぇぇっ!!そんなん知らんし!!」


大村が驚くのと同時に


はぁぁぁっ!?

誰やねん、そいつ!


その誰だかわからないヤツに俺はムカついた。

それと同時に、俺はすごく焦ってきた。

大村は誰のものでもない。

誰が誰を好きになろうが、そんなん自由やけど……

でも、俺以外にも大村を好きって言ってるヤツがいる。

大村が誰かのものになるなんて、見たくない。


でも、俺……

ずっと避けられていたから、嫌われてるかもしれへん……


俺は、ムカつき、焦り、不安、いろんな気持ちがごちゃ混ぜになっていた。


大村を見ると……

すごく嬉しそう。


しかも、


「ほら、美穂ちゃんは可愛いんやって。自信持ちーや」


そう言いながら、賢太が大村の頭を撫でている。

俺は、無防備に賢太に触らせている大村にも腹が立った。


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