クロスストーリー
「そのクラスっていうのがよく解らないんですが…」
話の途中だったのだが、カミヤはそれを遮り質問をした。
「あぁ…初めてじゃ解りづらいかもね、えーと…あぁ、これだ」
そう言って学園長は、座っていた机の引き出しから取り出した物はテレフォンカードよりも若干大きめのプレート。
「これが何か解るかい?」
テーブルの上に置かれたプレートは真っ白で、触るとセラミックのような冷たい感触がある。
絵や写真は無く右側には何か文字を打ち込むためのスペースがあるのだが…
「…これって生徒の…学生証ですか?」
「正解、まぁ生徒専用では無いけどね、この学園に暮らす者、交流があるものは皆このプレートを持つ事になる。教師や他の職員、商売に来る物までね。」
いわば身分証だと学園長は言った。さらに続けて…
「このプレートは、そのまま持ち主の身分をあらわす事となる。」
「どういう…事ですか?」
「そのままの意味さ、この学園は強さこそ全てだと言っただろう?
本来正規の手続きでこの学園に入学する際、新入生とは皆この白いプレートを渡される。
そして家柄や入学試験の出来、後にある体力測定の成績、それに生徒自身の内臓魔力を合わせて数値化、その総合点数で発行されるプレートの内容が変わるのさ。」
カミヤはその話をしばらく理解できなかったのだが要約するとこうだ。
学園にいる者全てがこのプレートを持っておりそれがそのまま身分を表す証となっている。
多くの生徒は最初最低ランクのプレートだが優秀な生徒は例外もあり、またプレートは年に二回行われる試験でランクを上げる事が出来る。
なお…ランクが上の者は下の者を従わせる事が出来る。