クロスストーリー
「…とりあえず応急処置はしました。
お医者さんを呼んでおきますので、奥の部屋を使ってください。」
「ありがとうございます。」
軟膏のようなものをあてられた上に包帯を巻かれたのだが痛みが徐々に引いていく。
…自分の身体に合っていたみたいだ。
案内された部屋は普段姉妹二人で使っているのだろう。
少し小さめのベッドが綺麗に並んでいた。
「………」
ベッドを使う訳にもいけないので、近くにあったソファーに腰を掛けると疲れもあったせいかカミヤはすぐに眠ってしまった。
……
…
-ズズン。
穏やかな風景に地響きが鳴り響く。
それは来訪者を告げる音。
そしてそれは初めて耳にする足音。
彼女たち獣人が人間より優れていることと言えば、人間よりも五感が鋭い事だろう。
慣れた手つきでナプキンを被ると来訪者の確認へ向かう。
「どーも、行き倒れの回収に来たんだけど?」
白藍色の髪をした少年が、身の丈に合わないトランクを背に立っている。
身長は150㎝ほどだろうか、改造されているもののかろうじて身にまとっている白衣が医者であることを表していた。
「…医者?」
お医者さんを呼んでおきますので、奥の部屋を使ってください。」
「ありがとうございます。」
軟膏のようなものをあてられた上に包帯を巻かれたのだが痛みが徐々に引いていく。
…自分の身体に合っていたみたいだ。
案内された部屋は普段姉妹二人で使っているのだろう。
少し小さめのベッドが綺麗に並んでいた。
「………」
ベッドを使う訳にもいけないので、近くにあったソファーに腰を掛けると疲れもあったせいかカミヤはすぐに眠ってしまった。
……
…
-ズズン。
穏やかな風景に地響きが鳴り響く。
それは来訪者を告げる音。
そしてそれは初めて耳にする足音。
彼女たち獣人が人間より優れていることと言えば、人間よりも五感が鋭い事だろう。
慣れた手つきでナプキンを被ると来訪者の確認へ向かう。
「どーも、行き倒れの回収に来たんだけど?」
白藍色の髪をした少年が、身の丈に合わないトランクを背に立っている。
身長は150㎝ほどだろうか、改造されているもののかろうじて身にまとっている白衣が医者であることを表していた。
「…医者?」