クロスストーリー
乗れと指示されたのはまた龍
…この世界では龍が乗り物なのか?
学園長の黒龍とは違い自立歩行できるような体型をしているが。
「じゃ、こいつ貰ってくから。」
飛んでいる間、カミヤはいくつか確認しなくてはならないことがあった。
まず自分には記憶の一部が消失していること。
学園というものをいまいちよく分かっていないこと。
多少ぶっきらぼうな言い方ではあるものの、ルゥと名乗った少年は一つ一つの質問に答えてくれた。
現状分かったことは、
・この世界は人間と人間以外(獣人等)が住んでおり、龍以外の動物?も多数生息している。
・学園と言われているが、正確には学園都市であり街と一体化している。
・化学技術は自分の知っているものよりも古い。
そして…
「…魔法?」
「なんだ?それだけ記憶があって魔法は初耳なのか?」
どうやらこの世界は魔法が使えるらしい。
ハリーポッターじゃあるまいし…と内心せせら笑っていたものの、別に驚きはしなかった。
どうもこの短い時間でこの世界になれつつあるらしい。
魔法というものが具体的にどんなものかよく分からないが、誰でも使えるものではないらしい。
ルゥによると判別方法があるようだ。
「『羅針盤』っていうのか?それ。」