クロスストーリー
テーブルに材料を並べパキポキと指を鳴らす。
まな板の傍に置かれたのは鳥ササミ、ニンニク、トウガラシ、そして数種類の野菜である。
「うーん…本当はもっといろいろ使ってみたかったんだけど…。」
部屋に備え付けられていた調理器具は一通り揃っていたのでそこに不満は無いのだがカミヤが気になっていたのは材料そのものにあった。
店の食材は記憶にあるものが大半を占めていたのだが、中には見たことも無いような野菜や色の肉が並べられているのに気付き、妙に興味を惹かれていたのだ。
「キュキュ?」
いつまでたっても手を動かさないのを見て、ユナは不思議そうに首を傾げる。
「いやなんでもないよ、始めよっか?」
最初に手に取ったのはニンニク。
一個丸々は多すぎるのでひと欠片を取り出しそれを細かく切っていく。
みじん切りにされたニンニクをまな板の隅によせると火をかけ、後野菜の皮をむき始める。
「むー…ピーラーは無い…か?」
包丁の背で器用に根菜の皮を剥いて行くのだが、自分の記憶の中にある器具の不足に若干のやりづらさを覚えていた。
それでも元々料理好きだったのか、体が動きを覚えているらしく大した問題も起こらずに野菜の下ごしらえを終えるのだった。
「キュ~…。」
「…食べたいの?」
「キュン!!」
「わかったよ。」
ササミ肉を少しだけ切り取るとユナの目の前に乗せた。
まな板の傍に置かれたのは鳥ササミ、ニンニク、トウガラシ、そして数種類の野菜である。
「うーん…本当はもっといろいろ使ってみたかったんだけど…。」
部屋に備え付けられていた調理器具は一通り揃っていたのでそこに不満は無いのだがカミヤが気になっていたのは材料そのものにあった。
店の食材は記憶にあるものが大半を占めていたのだが、中には見たことも無いような野菜や色の肉が並べられているのに気付き、妙に興味を惹かれていたのだ。
「キュキュ?」
いつまでたっても手を動かさないのを見て、ユナは不思議そうに首を傾げる。
「いやなんでもないよ、始めよっか?」
最初に手に取ったのはニンニク。
一個丸々は多すぎるのでひと欠片を取り出しそれを細かく切っていく。
みじん切りにされたニンニクをまな板の隅によせると火をかけ、後野菜の皮をむき始める。
「むー…ピーラーは無い…か?」
包丁の背で器用に根菜の皮を剥いて行くのだが、自分の記憶の中にある器具の不足に若干のやりづらさを覚えていた。
それでも元々料理好きだったのか、体が動きを覚えているらしく大した問題も起こらずに野菜の下ごしらえを終えるのだった。
「キュ~…。」
「…食べたいの?」
「キュン!!」
「わかったよ。」
ササミ肉を少しだけ切り取るとユナの目の前に乗せた。