中毒ポリシー
「廉なんか…大っきらい!」
誤魔化したくて、こんな気持ち知りたくなくて…言葉でどうにかしようとしたんだ……。
「そうかよ…」
なに…なんでこんな顔してんのよ。
グッと唇を噛んで、下を向いた廉に何でかわからないけど苦しくなる。
「廉…っ」
下を向いた廉に声をかけるあたしがいた。
キライなのに、こんな奴がこんな顔してても気にしなくてもいいのに…。
廉の肩に手を置いた瞬間に、その手を掴まれた。
「バーカ。何ハマってんだよ、単純女」
ニヤッと意地悪く笑って、耳元で囁いた廉にきっとあたしの顔は真っ赤になってる。
「あああ、あんた!?」
ほんとにこんな奴信じられないんだ!
「由加里は俺から逃げられねえんだよ」
自信満々に言った廉に、思い切り首を振ったあたしだった。