【完】私の彼氏は転校生。
「……立夏ちゃんて、悠太と付き合ってる子でしょ?」
「今はもうただのクラスメイトですよ。別れたんで」
「……へぇ……どうして?」
「……私の男友達が聞いちゃったらしいんです。『いい体してるから』って言ってたらしいです……」
「へぇ……あいつも男だな……。今は誰かと付き合ってんの?」
「はい、そうです……ていうか、なんでそんなこと聞くんですか!? あなたは悠太のなんなんですか!?」
「僕? 僕は悠太の兄だよ」
やっぱりか〜……少し感づいてたけど。
「あ、僕がここでピアノを弾いてたこと、誰にもいうなよ? もし言ったら……」
「言ったら?」
先生は私の方にどんどん近づいてくる。私は壁に背中を ドンッ……とぶつけた。……というか、追い詰められた?
すると、先生は壁を手で ――ドンッ―と叩いた。
……壁ドン?