【完】私の彼氏は転校生。
「チッ……! 見られちゃったか……」
花恵ちゃんは不気味に笑った。
「……花恵ちゃん……何でこんなことを……?」
「……俺の予想だと嫉妬だが」
「黙れ黙れ黙れ黙れ!!!!」
そう言って花恵ちゃんは私達の腕を掴んで、どこかに連れて行った。
……ここは……2階の資料室……?
そう思っていると、後ろから背中を押されて私と悠太は転んでしまった。
「――いっ……た……」
転んだのと同時に頭に痛みが走った。
「しばらくここでじっとしてな!」
そう言って花恵ちゃんはドアに鍵をかけて走っていった。
「……立夏、どうする? 窓は開いてるけどここは2階だから飛び降りたら骨折するかもだし……。やっぱり助けを待つしかないな」
「うん……」
悠太と……2人きり……しかも密室……嫌な思い出が蘇る……。まさか今回もヤられるんじゃ……
そう思って悠太の方を見てると悠太が私の方を向き、クスッと笑った。